今日の収穫

朝いつも通り研究室へ。ついて瞬間ヘルパーの契約更新のことを思い出す。面倒でも電車が一番はかどるので結果オーライ。

小熊英二『1968』(下)「高校闘争」の章
・上巻をこの間読了。先輩から「田中美津さんが当事者の話を聞くべきと評していたよ」と教えてもらう。そういうものか、とも思うが、とにかく小熊先生のは読みやすくそれでいて退屈しないので好きだ。

・上巻で指摘された学生運動のパターンは身近な問題で生徒の不満がたまる→運動が起こる→ピークが過ぎると徐々に支持を失う(とくにテスト、就職、単位など)→運動の方は身近な問題をはなれてセクトが中心となる→目的が抽象化(みずからのアイデンティティ問題)し収拾がつきにくくなる。というものだったと思う。今日の章は高校だが基本的には同型。この傾向に加えて、当局の縛りは高校の方が強く、本人達の議論する能力も大学生よりは低い。それゆえ上記の特徴をより明確に示しているようだ。

②阿部彩ほか『生活保護の経済分析』、「就労支援と生活保護
生活保護と就労支援について論じた章だが、母子家庭とホームレスに更に分かれる。母子家庭については、すでに就労している人自体は多く(約8割)。就労形態が低所得の原因ということになっている。生活保護でえられる水準と限界税率との関係から、就労のインセンティブは弱い。ホームレスの部分では何が就労の成功に寄与する要因かということで、継続的な支援、アフターフォローであると結論されていた。

明日、所属しているゼミの同窓会みたいなものがあり幹事役。そんなに大変な訳じゃない。だけど、その後に、大学院のGPで韓国で英語報告が控えている。この状況で、自分の研究を読んでくれた人からのコメントを頂いて、どうしたものかと頭を抱える。学生運動にそういう人がいたように、結局、「この社会はおかしい」というようなテーマを論文に書きながら、「できるとこまでで」博論は許してもらって安定した職に就きたいという気持ちがわいてくる自分が少し情けない。