支援の日、戦後風俗史を読む

今日も支援の日。しかし、支援の日の方が本が読めたりして不思議になる。今日は、下水道科学館へ。一度、施設に立ち寄るときは重い本でも持って行ってそこへ置かせてもらうのだが、今日は直行直帰(といっても留学生の手伝いに学校へ)なので重いのは避ける。

古本屋で買っておいていた山本明『戦後風俗史』を読む。著者はどうやら大学の先輩のようだ。

風俗史は正史とは違い世相を映すという。そして、方法論は厳密にしなければ、ならないともいう。しかし、内容的には当時の新聞記事や年表にあたりきちんとしているという印象をあたえつつもやはり山本の個人史という感じもする。

それはそれなりに良さがあってそういう手法でも多くの人の経験を積み上げていけばすごく大切な仕事になると思う。最初の方法論的に厳密にしなきゃなんていわなくてもいいんじゃないかなぁとも思う。まぁ、「学問じゃない」とかいわれて頭に来ていたんだろう。

今日読んだところで、おもしろい事実としては、

①軍国時代の子ども向けの本、いわく、豚は中国、熊はロシアなどなど。犬は絶対悪者にならない。

疎開してきた子どもに対する地元の子ども達の反応。すなわち、頭から反発子ども、仲良くしようとする子ども、無関心な子ども。

③ファッションの流行は戦前からあるが、食べ物の質にこだわりだしたのは1950年頃から。コシヒカリなどとブランドを言い出したのは1970ぐらいからという。

④重要なこととして戦後を2つにわけている。戦争が終わったとき、戦後とは2つの意味をもっていた。1つ戦前への回帰。もう1つは新しい習慣や考え方に適応すること。後者の戦後が前者の戦後を目立たなくさせたのは1955年「戦後ではなくなった」とされる年だったとある。

この本自体は小熊の本の参考文献としてあり、買ったもの。小熊もまた第1の戦後、第2の戦後を使っていた。

今日はこの100ページ。

戦後風俗史

戦後風俗史